イラストレーションサービスを活用するメリットと注意点とは?

詳しく解説

商品やサービスを分かりやすく表現したり、複雑な内容を理解しやすいように説明をしたりするのに、イラストレーションは大変有効です。インターネットや SNS の普及により、今や宣伝広告や求人・ブランディング・啓蒙などのさまざまな分野・媒体でイラストレーションが活用されており、イラストレーションサービスのニーズも高まっています。そこで今回は、イラストレーションサービスを活用するメリットと注意点について解説します。

1.イラストレーションサービスとは

イラストレーションサービスとは、イラストレーションの制作を受託するアウトソーシングサービスのことです。とくに決まった業種業態があるわけではなく、印刷会社やコンテンツ制作会社・映像制作会社など、さまざまな企業が展開するサービスメニューの一つとして受託をしています。個人で制作を受託しているプロのイラストレーターの方もいます。

1-1.イラストレーションの定義

イラストレーションとは、文章を図像によって描写もしくは装飾、補助する絵画的・図形的な視覚化表現のことです。イラストレーションの中には、人物や物・風景などのイラスト以外に、アイコンや図解・グラフなども含まれます。

1-2.イラストレーションサービスの活用シーン

イラストレーションは、出版物や各種パンフレット・ポスター・看板・WEB ページ・SNS など、さまざまな媒体での活用が考えられます。こうしたイラストの制作は、媒体の制作主が自ら対応することも可能ですが、スキルや手間と時間もかかるため、一般的にはイラストレーションサービスを展開している制作会社へ委託するケースが多くなっているのです。媒体の目的やコンセプトなどをしっかり伝えることで、プロのイラストレーターによる効果的なイラストの制作が可能となります。

2.イラストレーションサービスを活用するメリットとは?

イラストレーションサービスを活用する最大のメリットは、プロのイラストレーターにより、しっかり目的や媒体に合った完成度の高いイラストを制作してもらえることです。有効に作用するイラストレーションがもたらす代表的なメリットとしては、以下の 3つがあります。

2-1.形のないものやサービスが伝わりやすい

形のある物であれば、実物の写真や映像によって簡単に相手に伝えることが出きますが、形のないものは文章で表現するのは難しいものです。そのような場合に、イラストは文章を視覚的に補完することに大いに役立ちます。たとえば IT やコンサルティング・アウトソーシングなどの無形のサービスのように、顧客に内容やメリットを伝えることが難しい場合に、イラストを活用するメリットは大きいのです。

2-2.インパクトを与えやすい

効果的なイラストは、相手に一目でインパクトを与える力を持っています。色味や象徴的な形などによって、その文章が伝えている内容に一定の感情や印象を持たせることも可能です。たとえば、かわいらしいイラストを入れれば、書かれている内容全体に優しい雰囲気を与えますし、深刻な内容をイラストによって和らげたりすることもできます。企業や組織、サービスなどのイメージを伝えるブランディングに役立ちます。

2-3.複雑・難解なものを分かりやすく伝えられる

製品の使用方法や作業フローなど、文章で説明するには複雑な内容や難解な内容には、分かりやすいイラストが補完的な役割を果たしてくれます。実際に、世にある各種マニュアルや説明書などでも、よく活用されているのを見かけるでしょう。また、地図も、イラストを入れることで、利用者にとても分かりやすくなり、同様の活用例と言えます。

3.イラストレーションが人の記憶に効果を発揮する理由

文字や言葉だけで伝えるよりも、イラストレーションを含めて伝えた方が人の記憶に残りやすいのは、「画像優位性効果」がはたらくからと言われています。画像優位性効果とは、写真や絵などの画像の言語に比べて記憶成績が優れていることをいいます。この効果の理論は、1971 年にウェスタンオンタリオ大学教授 Allan Paivio 氏によって提起されたの「二重符号化説」が有名です。この説によると、人間の記憶システムには「言語システム」と「イメージシステム(非言語システム)」の 2つが存在します。画像は両方のシステムで二重に処理されて記憶されるため、文字や言語に比べて記憶 成績が向上するというものです。

4.イラストレーション活用の注意点

イラストレーションは効果的に活用することで、大きなメリットがありますが、全てのケースに適しているわけではありません。ここでは、イラストレーションの利用を控えた方がよい 2 つのケースについて解説します。

4-1.リアルに情報や内容を伝えたい場合

媒体の目的が、相手にリアルな情報や内容を伝えたい場合は、イラストよりも写真を使うべきでしょう。写真の情報量に勝るイラストはありません。たとえば、有形の商品や建物の内外装を見せるパンフレットや、事件や事象を伝えるニュースなどが当てはまります。

4-2.相手に特定のイメージや先入観を与えたくない場合

伝えたい内容が、読み手の理解にゆだねるべきもので、公平性を持たせる必要があるものについては、イラストは不向きと言えます。上述の通り、イラストは内容に一定の印象を与える効果があるため、公平性を担保できない可能性があるからです。また、専門性が高い厳密な内容にも、何かを分かりやすく説明する必要がある部分以外は、イラストの使用は避けた方がよいでしょう。イラストの持つ特性から、内容全体の厳格なイメージや信頼性を損なってしまう可能性があります。

5.まとめ

イラストレーションサービスを活用して制作された有効なイラストは、無形のサービスを顧客に分かりやすく伝え、意図したインパクトを与える、複雑な内容を分かりやすく伝えるなどのメリットをもたらしてくれます。ただし、よりリアルに情報や内容を伝えたい場合や、相手に特定のイメージや先入観を与えたくない場合には、イラストの活用が適切でないこともありますので、注意が必要です。「株式会社東京写真工房」では、写真撮影と映像製作を行っている他、イラストレーションサービスも展開しております。目的や媒体に応じてさまざまなイラストレーションの制作を承っておりますので、ぜひご用命ください